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​新年のご挨拶

小笠原協会 会長 渋 井 信 和

   小笠原旧島民・島民の皆さま、賛助会員をはじめ小笠原に関わられるすべての皆さまに謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 昨年は新型コロナウイルス感染症がわが国を含め世界的に大流行し、経済・産業をはじめとして人々の日常生活に大きな変革をもたらしました。しかも、新型コロナウイルスの猛威は今もなお続いていて全く余談を許さない状況です。

 一刻も早くウイルスの感染が治まりかつてのような平穏な日々が訪れますよう祈るばかりです。

 小笠原協会でもコロナウイルス感染の影響をもろに受け、国の非常事態宣言や東京アラートの下、感染予防の観点から勤務体制を縮減しリモートワークを導入するとともに、評議員会や理事会などの基幹運営は全てリアル会議方式ではなく書面評決による実施を余儀なくされました。

 また、年間の最大行事であり毎年多くの関係者の皆さまから待ち望まれていた、小笠原訪問交流ツアーも中止せざるを得ませんでした。

 その一方で、一昨年の10月に小笠原を直撃した台風21号により甚大な被害を被った父島、母島の災害復旧のために小笠原協会として災害支援金募金活動を行った結果、130名もの多くの皆さまから多額な支援金を頂戴し、全額、小笠原村へ寄贈することができました。

 このように大勢の皆さまが小笠原を想い、小笠原を心配して下さっているのかと、心が熱くなる思いでした。支援して下さった皆さまに改めて心より御礼申し上げます。

 さらにまた、協会として、未だに帰島が叶わない硫黄島、北硫黄島の旧島民の想いを聞き、戦前の生活実態や産業、文化などのほか強制引き揚げがどのようにして行われたのかなどを聞き取り、記録として残していく事業に取り組んで来ました。このようなことから、昨年は4人の旧島民の方々から聞き取りを実施し、小笠原「特集号」(硫黄島に関する聞き取り調査記録(3))として発刊することができました。

 硫黄島旧島民の皆さまがますます高齢化していくなか、硫黄島が歴史の彼方に忘れ去られることがないよう、今後も聞き取り調査を実施していきたいと思っております。関係者の皆さまのご協力をよろしくお願いします。

 さて、コロナ感染が未だに収束しないなか、令和3年がスタートいたしました。

 今年も「新しい日常」のなかいろいろな制約が出てくると思いますが、小笠原協会の基本的な役割である「旧島民に対する小笠原諸島への帰島相談を実施するとともに、機関紙等を通じた小笠原諸島に関する情報提供に努める。」ための事業を粛々と実施してまいります。とりわけ、本年は協会ホームページの充実を図り時宜にかなった情報を皆様へ提供してまいりたいと思っております。

 また、昨年は止むなく中止となった小笠原訪問交流ツアーを今年はぜひとも実施し、小笠原を想い小笠原を愛する旧島民の皆さまや賛助会員の皆さまの期待に応えていきたいと思っております。

 さらに、近年、盛んになっております小笠原研究の関係者との連携、小笠原に関する資料の収集、整理、保管などを着実に進めてまいります。

 最後になりましたが、今年も新型コロナウイルス感染の危険が完全に治まることは難しい一年になると思いますが、そういう中でも、今年一年が皆さまにとりまして健康で幸せな一年となりますよう、心よりご祈念申し上げまして新年のご挨拶とさせていただきます。